| ワルシャワの注文靴店 タデウシュ･ヤヌシュキヴィチ
Bespoke shoe maker at Warszawa Tadeusz Januszkiewicz |
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| 1967年創業のワルシャワの注文靴店、タデウシュ・ヤヌシュキヴィチです。どうもこのお店は、職人さんであるヤヌシュキヴィチさんお一人で運営されているようです。もしかしたら、他にもう一人いらゃっしゃるかもしれません。このサイトの画面上中央に、白髪のおじいさんが映っておりますが、この方がヤヌシュキヴィチさんです。いかにも職人然とした、寡黙で、実直そうな方でした。あ、でも考えてみたら、ヤヌシュキヴィチさんの口数が少なかったのは、僕がポーランド語を話せなかったせいってだけかも……？ そう、ヤヌシュキヴィチさんはポーランド語しか通じないため、僕は身振り手振りと、ほんのわずかなポーランド語で、必死でコミュニケイションをとったのでした（笑）。 |
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 タデウシュ・ヤヌシュキヴィチの店舗。住所はul. Chmielna 10, Warszawa。ヤン・キールマンのすぐ近くにあります。この２店があるul. Chmielnaは靴屋さん通りのようでして、他にも靴屋さんがたくさん軒を連ねております。他店は全て既製靴屋であるものの、おそらく昔は注文靴屋さんとして営業されていたのではないかなー？と推測します。営業時間は平日は11-19時、土曜日は11-15時です。 |
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 価格（04年11月時点）はメンズで1,200ズウォティ（約42,000円）、レディースで800ズウォティ（約28,000円）。蛇革を使用の場合はメンズで1,600ズウォティ（約56,000円）、レディースで900ズウォティ（約31,500円）です。 完成までは1ヵ月半かかるようです。ワルシャワの他のビスポーク・シュー・メイカーと比べて納期が長めなのは、やはりお一人で作業をされているせいでしょうか。おそらく、仮縫いはないでしょうね。 |
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 一番手前のパイソン・レザーの靴は、ヤン・キールマンでも見られた”Covered stitch”仕様です。少し記憶が曖昧なのですが、木釘を使用したモデルもあったと思います。 |
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 左から２番目はオーストリッチ使用の靴ですね。 |
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 ブーツが得意なようでして、サンプルも充実です。画像はピンボケしちゃってますけど……。 |
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| 店内を撮影させて頂いた翌日の夜、僕は再び、タデウシュ・ヤヌシュキヴィチのお店の前を通りました。お店は既に閉まっていたのですが、僕がショウ・ウィンドウに飾られている靴を眺めていると……、なんと、店内からヤヌシュキヴィチさんが現れました！ヤヌシュキヴィチさんは、「おお、昨日来た人じゃないか」みたいな表情をすると、ありがたい事に僕を店内に招き入れてくれました。 ヤヌシュキヴィチさんの優しいお心遣いが嬉しかったです。ヤヌシュキヴィチさん、ありがとう……。 もっとも、ヤヌシュキヴィチさんに限らず、ポーランドは親切な人が多いです。まあ、そんな親切な人が多いポーランドでも、夜行列車内で恐喝されたり、夜道で襲われたりする日本人もいるのですが……。 |
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 再入店した僕は、店内に飾られている６枚の免状を撮影させて頂きました。免状が「Diplomat」（英語）ではなく、「DYPLOM」と書かれているところを見ると、ポーランドか、或いはそれに属する言語圏で発行された物という事ですね。と言う事は、ポーランドには、これほどの免状を発行するだけのビスポーク・シュー・メイカーが存在した！（している？）という事でしょう。やはりポーランドにも、ビスポーク・シューズの文化があるようです……。 僕とヤヌシュキヴィチさん、お互い言葉が通じないため、会話らしい会話はほとんどできなかったのですが、そのヤヌシュキヴィチさん、僕にこう聞いてきました。 「君はヤポィンチキエム（日本人）か？」 「地球の歩き方」を読んで、ほんのわずかだけポーランド語を覚えておいた僕。日本人という言葉だけ理解できたのです。 「Yes」 思わず英語で返答してしまった僕ですが、ヤヌシュキヴィチさんもYesぐらいはご存知です。それを聞いたヤヌシュキヴィチさん、店の奥から一枚の注文書を持って来て下さいました。それはなんと！日本人の注文書でした。注文書には日付が書かれておりまして、どうやら今年（04年）、注文があったようです。注文主の名刺も見せて頂いたのですが、ポーランド在住のお偉いさんみたいでした。ポーランドのビスポーク・シュー・メイカーに日本人顧客がいる事に驚き、お店を後にした僕でした。 |
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