フランクフルトの注文服店
Bespoke tailor & Clothing shop at Frankfurt
ドイツはマイスター制度が確立されているだけあって、ビスポーク・テイラー、ビスポーク・シュー・メイカーが多く存在し、フランクフルトのようにそれほど大きくない町でも、ビスポークのお店が複数存在します。そのうち、僕が2010年3月に訪問した3軒をご紹介させて頂きます。


ビスポーク・テイラー STEPHAN C. GORNER
シュテファン・ゴーナー

スキャバルのエクスクルーシヴ生地も取り扱うテイラー、シュテファン・ゴーナーです。左奥に見える扉が入り口でして、ご覧のとおり、見た目はショップと言うより、個人宅です。しかも、住宅街の中にあるので分かり辛く、注意して歩いてないと見落としてしまいます。僕自身も、最初はここがお店なのか、そして予約なしで入店して良いのか分かりませんでした(笑)。



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シュテファン・ゴーナー店内

シュテファン・ゴーナーの店内画像です。ショップと言うより、サロンのような雰囲気ですね。
シュテファン・ゴーナーの取り扱い靴

トリッカーズやカフリンクス、靴下の販売もございます。
シュテファン・ゴーナーのシャツとネクタイ

そして、ネクタイにチーフ、シャツもございます。トータル・コーディネイトを提案していくテイラーですね。
シュテファン・ゴーナーのサンプル

こちらは、店内にあったサンプルです。
シュテファン・ゴーナーのサンプル

取り扱い生地は、スキャバルとホーランド&シェリーのみだそうです。
ガイ・グントラックのサンプル

さらには、ビスポーク・シューズも承っております。
ガイ・グントラックのサンプル

ビスポーク・シューズの担当職人は、カイ・グントラックさん。価格は1,200ユーロ〜。
ガイ・グントラックのサンプル

こちらも、カイ・グントラックさんの作品です。
シュテファン・ゴーナーのシャツサンプル

シャツは全てグロリエッテと言う、オーストリア製の生地だそうです。
シュテファン・ゴーナーさんとガイ・グントラックさん

右が店主のシュテファン・ゴーナーさん、左がビスポーク・シューズ担当職人のカイ・グントラックさんです。
ビスポーク・スーツの価格は2,000ユーロ〜。ゴーナーさんが行うのは採寸だけで、その後は別のドイツの職人さんが製作するそうです。さらに、スキャバルの生地とスキャバルの提携工場によるメイド・トゥ・オーダーもあり、こちらは800ユーロ〜。ビスポーク・シャツの価格は130ユーロ〜です。

カイ・グントラックさんは、ドイツのオートペディ・シューマッハー・マイスター(整形靴親方)。やはり整形靴職人らしく、「採寸時、フットプリントはとりますか?」と僕が伺いましたら、「当然だよ」とのお答えでした。また、取り外し可能のフスベッド(中敷き)も作成するそうです。グントラックさんご自身は捻りのあるデザインがお好きなようで、実際、グントラックさんが履かれている靴も、羽根だけ赤にして、アクセントを効かせておりますね。
普段、グントラックさんはドイツのパルヒムにて活動しておられ、月に数回、このフランクフルトとベルリンを訪れ、注文をとっているそうです。そのため、このお店で注文する場合は、要アポイントです。僕は偶然にも、たまたま伺ったこの日にグントラックさんがいらっしゃいまして、直接お話できる幸運に恵まれました(笑)。
ビスポーク・テイラー DIEHL & DIEHL

このディール&ディールはルイジ・ボレッリ、ベルヴェストと言った、クラシコ・イタリア系の既製服がメインですが、ビスポーク・スーツも1,800ユーロ〜で承っておりました。ただ、実際の製作は、パターンも縫製もイタリアだそうで、お店で行うのは、採寸のみとの事でした。ビスポーク・シャツは270ユーロ〜で、こちらはフランクフルトの職人さん作成だそうです。
ディール&ディールは高級既製靴も充実しておりまして、エドワード・グリーン(ラストは82と888のみ)が818ユーロと918ユーロ。ボントーニが648ユーロ。クロケット&ジョーンズのハンドグレード・ラインとディター・クッケルコーンが480ユーロ。あと、Alt Wienと言う靴があり、こちらは420ユーロ。Alt Wienはクロケット&ジョーンズ製で、レギュラー・ラインと同品質でした。そして、サン・クリスピンのパターン・オーダーもあり、1050ユーロ〜。シュー・トゥリー込だと、1,200ユーロ。既製の場合は920ユーロでした。




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ショウ・ウィンドウに飾られていたサンプル。


左に同じくです。
パターン・オーダー・メイカー wolano
ヴォラノ

工場縫製によるパターン・オーダーのお店、ヴォラノです。メインはシャツなのですが、スーツも扱っております。シャツの価格は75ユーロ〜で、シーアイランドコットンは149ユーロ〜。シャツの場合、生地は全てスペインのマドリッド製で、製造もスペインだそうです。
スーツの場合、生地も製造もドイツで、価格は690ユーロ〜。Super100'sだと、710ユーロ〜。Suprt130'sは750ユーロ〜。




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ヴォラノの襟型サンプル

ヴォラノの襟型サンプル。
ヴォラノの生地サンプル

店内はシャツ関係の見本ばかりで、スーツのサンプルはわずかでした。

最後にオマケです。以前にフランクフルト中心街にあったビスポーク・テイラー、クラウス・ミューラーの価格表です。スーツで1398ユーロ〜ですね。生地はドーメル、ホーランド&シェリー、エルメネジルド・ゼニアと多く取り扱っておりました。さらに、800ユーロ〜でビスポーク・シューズもございました。僕が07年3月に伺った際はまだ営業していたのですが、10年にはなくなっておりました。近くの洋服店にて、「クラウス・ミューラーさんはどうしたんですか?」と聞きましたら、「移転したらしいけど、その後は知らない」との事でした。



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