FOSTER & SON Punched Cap Toe Oxford Style & Detail | |
ドレスシューズ愛好家にとってはあまりにも著名な、ロンドンの老舗ビスポーク・シュー・メイカー、フォスター&サンのパンチド・キャップトウです。英国のセンスと雰囲気が欲しくて、このメイカーでの注文を決めました。注文や仮縫いの報告ページにあるとおり、僕からは細かい注文指定はほとんどせず、お任せで作って頂きました。僕が余計な事を言ったばかりに、英国の美意識が損なわれる事を避けたかったのですね。 そして完成品ですが、狙い通りの(笑)、ストイックで、普遍的なシェイプとなりました。かなり満足しております。 |
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飾り気のないデザインですが、ラインのみで勝負できる美しさが、完成度の高い証です。 |
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靴自体を観察しますと、タン裏に「61646 yamashita」と書かれておりました。61646番目の靴と言う意味でしょうか。歴史を感じさせますね。 |
履き口の高さが、内側と外側で違います。既製靴でも違っている場合はあるものの、ここまで大胆な違いはありません。注文主に合わせて作成している、ビスポークだからこその仕様と言えますね。 |
ちょっと面白かったのが、アイレットの並びが並行ではなく、黄線のとおり、末広がりだった事です。僕はこれまで、平行なアイレット並びが標準なのかな?と思っていたのですが、実際はそうでもないようです。 |
土踏まず部分のウェルトをなくし、靴をより細く、グラマラスに見せる"ベヴェルド・ウェスト"。ピッタリ入ってますね。 |
靴を斜め内側から見ると、そのベヴェルト・ウェストによる視覚効果が分かりやすいと思います。深く入ったウェストのラインが、流麗で美しいですね。僕の足のサイズは、エドワード・グリーンの202ラストやクロケット&ジョーンズの330ラストで6E、オールテンのバリーラストで6Dと、細くもなく、太くもなくといったところなのですが、これだけスマートに見せる技術とセンスはさすがです。 そして、これだけ絞り込めるのは、掬い縫いの際、針を内側から出す"内掬い"なためと、出し縫いがハンドであるためです。もし掬い縫いが"外掬い"だった場合、ウェルトを内部にまで埋もれさせる事ができませんし、もし出し縫いがマシンだった場合、これほどまでに内部に、出し針を入れる事ができません。 |
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ソールは半カラス仕上げ。ベベルド・ウェストですと、ソールのラインもセクシーですね。ビスポーク・シューズの場合、滑りにくく、すり減りにくいソールも特徴に挙げられますが、その理由としては、上質のソール素材はもちろんの事、以下の2点も大きく影響しているそうです。 まず1について。丁寧に、確かな技術で作られたソールは、しっかりと水平に、ソール全体で着地できるようになっています。つまり、安定感が抜群に良いため、当然滑りにくいわけです。そして、着地の負荷もソールの一箇所に集中せず、ソール全体にかかるため、余計な減り方をしないそうです。1:ソールの安定性。 ソールの作りが悪いと安定性に欠け、着地時の体重もソールの一部に集中します。そのため、まずはその一箇所から減っていき、その箇所がある程度減ったら、今度は別の箇所に体重が集中して早く減る……と言うわけですね。 そして2について。フィット感に優れたビスポーク・シューズは、当然、インソールと足の裏もピッタリと付くため、着地の際にもソールがずれる事なく、ソール全体で接地しやすくなります。よって、前述のとおり、滑りにくく、すり減りにくいソールが生まれるわけですね。 英国のビスポーク・シューズですと、完成時のソール裏は緩やかにカーブしている傾向ですが、これも履いていくうちにフラットになるため、滑りやすいのは最初だけです。 |
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