ロンドンの注文靴店 フォスター&サン仮縫い報告
Try on report at London FOSTER & SON
04年11月初め、フォスター&サンにて注文を済ませたものの、なかなかお金の都合がつかず、ずっと仮縫いが出来ないままだった僕。しかし、この夏にようやく渡英。06年7月11日に、やっと仮縫いを済ませて来ました。今回はそのご報告になります。

仮縫いの手順ですが、テリー・ムーアさんに靴を履かせて頂いた後、テリーさんが靴を触ってフィット具合をチェック。そして、僕自身が歩行したりして、フィット感を確かめる……と、特別変わった事は何もないですね(笑)。採寸の時と同様、簡単に終わりました。賞味5分程度でしょうか。

履いた感想を申し上げますと、踵、踏まずのフィット感は素晴らしいものでした。これまで履いていた既製靴の場合、踵のフィットは"食い付いてくる"という感覚でしたが、ビスポークはまさに"一体化"、包み込むような感覚。踏まずも、既製靴の場合は"押し上げられる"という感覚でしたが、ビスポークは"吸い付いてくる"感覚。
ただし、左足の小指部分はきつかったので、これは修正をお願い致しました。僕は既製靴でも、この部分がよく当たるのですね。もっとも、テリー・ムーアさんも、それは既に分かっていたようで、僕が指摘する前から、そのキツイ箇所を何度も触っておられました。

ちなみにこの日、僕はなんたる事か!スニーカーで来店しました……。しかしテリーさんは嫌な顔せずに履かせて下さいまして、「これは怠け者が履く靴だな(笑)」と笑っておられました(笑)。
仮縫い状態の靴

こちらが、僕の仮縫い状態の靴です。なかなか普遍的なシェイプですねー。1年半もの間、このままにしてしまいました……ごめんなさい!
仮縫い状態の靴、インサイド

内部の状態。踏まずの絞り具合がよく分かりますね。
ヘンリー・マックスウェル、ディスプレイ用ラスト

現在、ビームスではヘンリー・マックスウェルネームの既製靴が販売されておりますが、そのビームスのディスプレイ用に制作されたラスト。作成者はミッキーさん。しかし、実際にビームスで置かれる事はなかったそうです。
ヘンリー・マックスウェル、ディスプレイ用ラストのソール部

ディスプレイ用ラストの裏側です。ビスポークである以上、アーチは必ず作る。土踏まずに合わせたへこみ具合が、よく分かるかと思います。ただし、このラストはそういった特徴を分かりやすくするべく、曲線を多少は大げさに作ってあるとの事。
また、内部には、マテルナ、バリント、クレマンのようにパッドは入れず、インソールのみでアーチの曲線を成形し、盛り上がった部分もフィラーのみで埋めるのがフォスター&サン流。

また、踵の形ついて、日本人は曲線に乏しく、直線的というお話でした。既製靴で踵が合わないという話をよく聞くが、おそらくそれは、既製靴の丸みのある踵に対し、日本人が直線的なせいで合わないのではないか、という事でした。




クリッキング担当、エマさん

仮縫い終了後は、またも工房内を見学させて頂きました。相変わらず皆様、ジョークと笑顔を交わしつつ仕事をされておりまして、とても和やか。アットホーム。雰囲気の良さが非常によく伝わって来ました。
上はポール・ハーデンより移籍、クリッキングとパターン・メイキング担当のエマさん。ただし、まだ修業中との事です(06年7月時点)。また、以前に同作業を行っていたエミリーさんは退社されたそうです。
ラストメイキング担当、ミッキーさん

こちらは以前よりお馴染み、ラストメイキング担当のミッキーさん。お見せできないのが残念ですが、この日、ミッキーさんはご自慢のシャネルの眼鏡をかけてきて下さいました(笑)。
そのミッキーさんを撮影していると、テリーさんが声をかけてきました。
「オレとミッキー、どっちがラストを削っている姿がカッコ良い?これは、我々にとって重要な問題なんだ」
これはもちろんジョーク!テリーさん、まだまだ健在です(笑)。

三越の受注会案内

松田さんがフォスター&サンに入門した当時、テリーさんはワークショップを一人で切り盛りしていたそうです。その頃は日本の三越にて年に2回、受注会も行っておりまして、その時に使用された案内状が飾られておりました。
中国語案内

現在は中国出身のスタッフさんも加わりまして、中国語もOKだそうです。
FOSTER & SON MAP

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